2015年02月04日

尋常性乾癬に新しい薬登場

当グループの豊水総合メディカルクリニックでは、尋常性乾癬の治療として生物学的製剤による治療を行っております。
本治療は、主に重症の尋常性乾癬や関節症性乾癬に対して行われるもので、日本皮膚科学会が認定する医療機関のみで行うことが出来ます。
豊水総合メディカルクリニックは、皮膚科と内科が連携して生物学的製剤の診療にあたっています。
生物学的製剤はこれまでレミケード、ヒュミラ、ステラーラの3剤が使用可能でしたが、2月末より新たに『コセンティクス』と呼ばれる新薬が使用出来るようになります。
これまでの薬と作用機序が若干異なるため、乾癬治療の選択肢がさらに広がることとなり、高度な皮膚症状をお持ちの方や関節症状をお持ちの方への有効性が期待されます。
また、豊水総合メディカルクリニック皮膚科火曜日担当の安部医師は、コセンティクスの治験(発売前の臨床試験)において本邦で最多治療経験を有しております。
豊水総合メディカルクリニックでは、乾癬で悩んでいらっしゃる方に最適な治療をご提供できるよう、従来からの外用療法、光線療法、内服療法、そして生物学的製剤のラインナップを揃えております。
また、治療の詳細をお知りになりたい方には、治療内容は勿論、費用についても事務職員がその場でお知らせしております。
治療に興味があるけど、疑問点が多い・・・そのような方はお気軽にご相談ください。
治療を行うか否かは、あくまでご本人に決めて頂きますので、ご相談だけでも広く受け付けております。
詳細については、お気軽にお電話にてお問い合わせください。

皆様の皮膚の健康維持に職員一同心を込めて診療いたします。

【問い合わせ先】
札幌市中央区南7条西2丁目1番4
TEL 011-520-2310  


豊水総合メディカルクリニック
続きを読む


posted by 医療法人社団 廣仁会 at 13:41| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月21日

乾癬治療における生物学的製剤治療

 豊水総合メディカルクリニック皮膚科では、慢性皮膚疾患の代表である「乾癬」に対する生物学的製剤と呼ばれる全身療法を行っております。
 この治療法は、関節症状をお持ちの方や、広い範囲に皮疹をお持ちの方に対して、きわめて有力な治療法ですが、反面、肺炎や結核など感染症に注意をしなければなりません。日本皮膚科学会が指定する医療機関でのみ開始することが出来ます。
 豊水総合メディカルクリニックはその認定機関の一つで、皮膚科専門医と内科専門医がタッグを組んで生物学的製剤の診療に当たっています。

 現在当クリニックには、生物学的製剤を開始された方以外にも、
「興味があるけど、実際やるかどうかは決めていない」
「自分に生物学的製剤が適応になるのかわからない」
「どんな治療なのだか話を聞いてみたい」
という方がご相談にお見えになられています。

 当クリニック皮膚科では、この様な方々にも、まず治療の概要と注意点、経済性などをお話し致しております。ご相談だけでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。この場合、紹介状は不要ですが、可能な限り現在かかっていらっしゃる先生に一言お断りを頂ければ幸いです。現在の治療法は、治療されている先生が、おひとりおひとりの症状に基づいて選択されているものです。生物学的製剤は、基礎疾患や皮膚症状で、生物学的製剤が適応にならない方もいらっしゃいます。当院でご相談をされた結果、生物学的製剤の治療を行わず、これまでの先生に従来の治療を継続される患者さんも多数いらっしゃいます。当院は、フレキシブルに対応致しますので、ご相談においでになる前に、一言主治医の先生に相談されることをお勧め致します。

豊水総合メディカルクリニックは、地下鉄東豊線豊水すすきの駅7番出口から徒歩約2分。南北線すすきの駅3番出口から徒歩約5分と好アクセスの内科・皮膚科クリニックです。
お車でお越しの方は、病院裏にあるパーキングをご利用ください。1時間無料
となります。
生物学的製剤は主に火曜日の皮膚科で行っておりますので、火曜日の受診をお勧めいたします。
お問い合わせは、011-520-2310までお気軽にどうぞ。

064-0807
札幌市中央区南7条西2丁目1番
豊水総合メディカルクリニック生物学的製剤に関しては…
皮膚科外来日 火曜 9時30分〜12時30分 14時〜17時がお勧めです☆
http://www.kojinkai.org/clinic/sapporo/hosui/shinryou_hifuka.html
続きを読む
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 16:00| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月04日

くすりはリスク!!

種々の病を治していく薬。我が国の薬剤は厳しい試験と審査をパスし、皆様に実際にお使い頂けるようになっても、その後も追跡調査を行い、安全性を担保しています。しかし、時に残念ながらお薬が合わない方がいらっしゃいます。お薬が合わないと、肝臓など内臓が障害を受けるほか、皮膚には皮疹が出てきます。これを「薬疹」と呼びます。

薬疹は馬鹿にしたものではありません。
軽度の皮膚症状で終わるものから、重症になると皮膚が火傷のように水ぶくれとなり、放置していると全身の皮膚が剥離し命にかかわることもあります。最近は、この重症薬疹を題材にした小説も出版され話題となりました。
皮膚は、外から容易にみることが出来る臓器です。皮膚に何らかの皮疹が出た場合薬疹も念頭に置くことが肝要です。薬疹によっては、限られた部位にのみ皮疹が出る場合もありますので、全身に出ていないから安心とはなりません。早めに薬疹を疑い、原因薬を中止することが最善の治療となります。場合によっては、病気治療に必要不可欠な薬剤もあり、その場合にはその薬剤を投与している医師とのコンサルテーションも必要になってきます。
最近では、内臓の癌治療薬において、皮膚症状が出た場合、より癌に効くことも明らかとなりました。この場合は、投薬を止めるのではなく、皮膚症状を軽快させるような治療法を選択します。
この様に薬疹の対応はその患者さんにより、さまざま異なってきます。是非お早目に皮膚科専門医にご相談ください。

お、薬疹は病院で出されたお薬や市販薬だけでおこるのではありません。
漢方薬などは、なぜか薬疹が出ないと信じていらっしゃる方も少なくありませんが、その様なことは全くありません。
また、薬剤と認識されていない、サプリメントや健康補助食品でも薬疹は起こってしまいます。
最近では、美白を謳った石鹸で、皮膚症状のほか、場合によりショック症状を呈する患者さんが出て大きな社会問題となりました。

良く言われるように「くすりはリスク」です。
何かわからない皮疹が出た場合、たとえ痒くなくてもお早目に皮膚科専門医にご相談されることをお勧めいたします。
その際、可能であればお薬手帳をはじめ、服薬歴がわかる資料をご持参いただけると大変参考になります。また、薬局でもらえる資料などもご持参いただけますと診療の参考となりますので是非捨てずに保存をお願いいたします。

ちなみに著者は酒を飲むとすぐ赤くなりますが、これは薬疹ではありません。
酒は百薬の長…ならず…といったところでしょうか?

札幌皮膚科クリニック 副院長 安部 正敏


続きを読む
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 16:10| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月08日

生物学的製剤治療を開始いたします

豊水総合メディカルクリニックにおいて、「乾癬」に対する生物学的製剤治療がいよいよ可能となりました。
日本皮膚科学会の
生物学的製剤承認施設として承認がおり、乾癬治療に退位する幅広いニーズにお応えできる体制が整いました。
当院では、乾癬治療経験豊富な医師を揃えるとともに、内科との連携による生物学的製剤治療が可能な施設です。
勿論、生物学的製剤とはなにか?生物学的製剤の適応があるのか?
など、皆様の疑問にも丁寧にお答えいたしますので、どうぞお気軽にご来院ください。
すべての方に適応になる治療ではありませんので、症状を拝見し丁寧にご説明させていただきます。
勿論、光線療法をはじめとする従来治療も完備しておりますので、生物学的製剤が適応にならない方にもきちんと治療させていただきます。
よろしくお願いいたします。

豊水総合メディカルクリニック

※ 札幌皮膚科クリニックでも従来通り行っておりますので、ご希望の方はクリニックへご相談下さい。

続きを読む
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 17:02| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月15日

紫外線にご注意を!

海道も、これからアウトドアに格好のシーズンを迎えます。
ウインタースポーツとは違った楽しさがあり、ゴルフにテニス、そしてお子様はキャンプに海水浴。思いっきり身体を動かして、大いに楽しみましょう!

そこでご注意なのが紫外線です。
最近では、紫外線の功罪が広く知られるようになりましたが、お子様に対する紫外線ケアはまだまだ日本では重要視されていません。海
外では既に子供を紫外線から守るのは常識。海水浴場の前には「紫外線から子供をまもれ!」という大きな看板が掛けられているほどです(もちろん英語ですが…)。
紫外線は、シミ、ソバカスを増やす可能性があるほか、深いしわ、さらには皮膚癌を引き起こします。特に皮膚癌は近年患者数が増加しており大きな問題となっています。
紫外線は蓄積量の増加により皮膚障害を引き起こしますので、子供の頃から紫外線を避けるのがとても重要です。
本邦では「真っ黒くなって外で遊ぶ子供が健康的!」といった、根も葉もないイメージがありますが、これは紫外線に関しては誤り。赤道付近にお住いの方の皮膚の色が黒いのは、メラニンという黒色を呈する物質が多いためで、強い紫外線から皮膚を守るための合理的な防御策なのです。
日焼けは、皮膚が癌にならないよう懸命にアナタを守る防御反応であり、喜ぶべきものではありません。

紫外線防御は、帽子や衣服でカバーすることが出来ます。さらにサンスクリーン(日焼け止め)を上手に使用することで対応が可能です。
サンスクリーンには多数の種類が発売されており、その強さも違えば、かぶれを起こす可能性も異なります。
お子様に使用するためには、その選択のコツがあります。そのためには、紫外線に対する皮膚の反応を知る必要があり、おひとりおひとりによってアドバイスは異なります。
この夏、ご家族でアウトドアを楽しみ、かけがえのない思い出を作るために、是非サンスクリーンをご使用ください。
アナタの肌に合うサンスクリーンの選び方は是非お近くの
皮膚科専門医(http://www.kojinkai.org/clinic/index.html)にお気軽にご相談ください。


ちなみに、著者はアウトドア大嫌い。
冷房の効いた部屋でビールを飲むのが至上の楽しみという、モノグサ人間です(5月に着任して、北海道のビールの美味しさに感激しています!)。
でも、サンスクリーンの知識はありますのでご安心を!

 


 

札幌皮膚科クリニック 副院長 安部 正敏


続きを読む
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 10:20| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月24日

豊水総合メディカルクリニックが開院いたしました

医療法人社団 廣仁会に新たなクリニック「豊水総合メディカルクリニック」が加わりました。
地下鉄東豊線豊水すすきの駅7番出口から徒歩約2分。
南北線すすきの駅3番出口から徒歩約5分と好アクセスの内科・皮膚科クリニックです。
札幌皮膚科クリニックからは徒歩約7分。
豊水すすきの駅2番出口と7番出口をご利用いただくと、雨の日でも雪の日でも便利に移動していただけます。


 

皮膚科は当面月曜日、火曜日、金曜日の午前9時半から午後0時半、午後2時から5時までの診療となりますが、札幌皮膚科クリニックの医師が直接担当します。
札幌皮膚科クリニックでは時間帯により待ち時間が長くなりご迷惑をおかけすることもありましたが、お忙しい方は豊水総合メディカルクリニックを有効にご利用いただければ幸いです。


 

豊水総合メディカルクリニックの皮膚科は一般皮膚科診療に幅広く対応いたしますが、特徴的な点は内科と皮膚科があるクリニックであること。
近年、代表的な皮膚疾患である「乾癬」は生物学的製剤と呼ばれる新たな治療法が導入され、関節症状をお持ちの方や、広い範囲に皮疹をお持ちの方に対して、きわめて有力な治療法となっています。
この治療は、肺炎や結核など感染症に注意をしなければならない治療で、日本皮膚科学会が指定する医療機関でのみ開始することが出来ます。
治療を続ける上でも豊富な乾癬治療経験を持つ医師が、総合的に診ていく必要があります。
この点、豊水総合メディカルクリニックは乾癬治療経験豊富な医師を揃えるとともに、内科との連携による生物学的製剤治療の準備を着々と進めております。
内科は呼吸器内科、リウマチ内科を揃え、レントゲンと
CT撮影装置を有します。
藤咲 淳院長はリウマチ・膠原病内科においてトップリーダの一人であり、また呼吸器内科の清水 健一医師は呼吸器専門医として皮膚科とタッグを組んで診療に当たります。


この度着任した安部正敏医師(火曜日担当)は、長年大学病院で乾癬専門外来を担当し、診療経験も豊富。是非下記にアクセスしてみてください。動画をご覧いただけます。

@    http://medical.radionikkei.jp/ (配信期間20143月末 リンク承認済)

A  テレビ東京のホームページ」→Letters 〜感謝の手紙〜」→「過去のアーカイブス 20126の放送 2012628()放送分


生物学的製剤治療は準備が整い次第、このドクターブログでお知らせいたします。
勿論、現在でも従来治療は可能ですので、お気軽にご相談ください。


お問い合わせは011-520-2310までどうぞ。

064-0807  札幌市中央区南7条西2丁目1番4


                        豊水総合メディカルクリニック

続きを読む
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 16:37| 北海道 ☔| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月01日

乾燥肌のスキンケア

乾燥肌のスキンケア

 
空気が乾燥する秋から冬になると肌が乾燥してかゆみに悩まされる方が
多くなります。
今回はその対策についてお話したいと思います。


どうして乾燥肌になるのでしょう?

 
皮膚のうるおい(水分量)は、皮膚の表面の角質層の外側にある「皮脂」、
「角質細胞間脂質」、「天然保湿因子」などの保湿因子によって乾燥から守られています。この保湿因子は生活環境、年齢、生活習慣、体質などにより減少し乾燥肌になってしまいます。
角質層がはがれた乾燥肌は、隙間からアレルゲンや刺激物質が入り込みやすく、
かゆみや湿疹、かぶれを起こしやすくなります。


@
   
生活環境:冬の湿度低下や暖房による乾燥、夏でも冷房による乾燥で
   肌は乾燥します。

A
   
年齢:年齢を重ねるごとに皮脂の分泌は低下しています
 (皮脂の分泌量は
20代をピークに50代から大きく減少します)。
   加齢により皮膚も薄く敏感肌になります。


B
   
生活習慣:入浴の際、熱いお湯に長く入ったり、石鹸やシャンプーの刺激、
  また強くこすることにより肌は乾燥します。
  ダイエットも乾燥の原因になります。

C
   
体質:アトピー体質の方、糖尿病、腎不全などの病気の方は
   皮脂不足になりがちです。



乾燥肌のスキンケア


@
   
入浴:皮脂をとりすぎないことが大切です。
   お風呂に長く入り過ぎたり、石鹸やナイロンタオルなどを使って
   ごしごし洗いすぎないようにしましょう。
   石鹸は低刺激性のもの、脱脂力のマイルドなものを使い手のひらで
   やさしく洗うといいでしょう。

A
   
お部屋の乾燥に注意:空気が乾燥すると皮膚の乾燥やかゆみも
   ひどくなります。加湿器などを使ってお部屋の湿度を保ちましょう。

B
   
刺激の少ない肌着に:皮膚を刺激するとかゆみがひどくなります。
   肌着類は、なるべく肌にやさしく吸湿性の高い木綿製にし、
   洗濯はすすぎを十分に行ってください。

C
   
掻かないことが大切:掻くと症状がひどくなるので、できるだけ掻かない
  ようにがまんしてください。爪は短く切りましょう。
   からだがあたたまるとかゆみが増します。
   かゆい時には保冷剤等で少し冷やすと楽になることが多いです。

D
   
十分な睡眠とバランスのよい食事を:過度なダイエットも肌の乾燥の原因
   になります。バランスのよい食事を心がけ、よく眠り、休養を十分にとる
   ことも大切です。

E
   
アルコールは控えめに:アルコールや香辛料などの刺激物を取り過ぎると、
   からだが温まり、かゆみがひどくなります。
   できるだけ控えめにしましょう。

F
   
お薬を正しく使いましょう:皮膚にうるおいをあたえる保湿剤、
   またかゆみや湿疹を抑える塗り薬(ステロイド剤)飲み薬などがあります。
   保湿剤は角質層に水分が残っているうちにぬった方が有効です。
   お薬は医師の指示を守り、症状に合わせて正しく使いましょう。

  
 
  皮膚の保湿を心がけ潤いのある美しい肌を保ち、快適に冬を過ごしましょう。

                      

                                      福住皮膚科クリニック 院長 安田秀美

posted by 医療法人社団 廣仁会 at 11:25| 北海道 ☁| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月08日

意外に多い爪のトラブル:巻き爪・爪周囲炎B

引き続き、巻き爪の治療その3です。

その3:外科的方法

    上述の方法でうまくいかない、あるいは保存的治療を行うだけではとても
    改善が期待されないと思われるような重症例では外科的治療が功を奏します。
    この場合、爪を抜く、剥がすといった操作を伴いますが、
    冒頭にも述べましたように、爪は骨などではなく皮膚の一部ですので、
    爪の手術は一般に思われているほど厳しくつらいものということはなく、
    最近ではあとで述べますようにフェノール法という侵襲度が低く有効性の高い
    方法が診療所レベルで頻用されるようになってきています。
    外科的治療・手術となると局所麻酔による鎮痛処置が前提になります。
    通常は足のゆびの付け根の神経をねらって麻酔薬を注射する伝達麻酔法を
    行いますが、爪の症状が軽い場合は炎症部位のみに作用する
    浸潤麻酔をすることもあります。
    注射の3時間ほど前にあらかじめ麻酔薬を含有したシールを貼っておいてから
    行うと麻酔時の痛みはより軽減されます。
    以下の方法はいずれも局所麻酔後行います。

    単純抜爪法:食い込んだ爪甲を剥離、除去するものです。
          爪の両側が食い込んでにっちもさっちも行かない場合
          などは爪の全てを除去する場合もありますが、
                   両側でもあまりひどくない場合や片方のみの場合
                   などは、食い込んでいる爪甲数ミリのみ切除して
                   中央部は残す、あるいは患側半分ないし3分の1の
                   部分のみ除去する程度で済みます。
                  
                   いずれの場合も除去する爪の下床の皮膚と俗称
                  「甘皮(あまかわ)」と呼ばれる爪小皮と爪の間を
                   専用の器具で鈍的に剥離し、浮いた爪を縦にまっすぐ
                   切って爪小皮の奥の爪の根っこまで完全に切除します
                   手術後は抗生物質の軟膏で患部を傷が落ち着くまで
                   保護していきます。
                  
                   この操作によりこれまで苦しんでいた爪の食い込みに
                   よる痛みはたちどころに消える一方で、手術による
                   痛みは多くの場合軽度です。
                   術後は若干出血しますが普通はほどなく止まり、翌日
                   ないし翌々日にはシャワー浴も大丈夫です。
                   傷が大体乾くのに10日〜2週間くらいかかりますが、
                   それまで軟膏ガーゼを巻いておくだけでよく、
                   あとは通常の生活ができます。
                  
                   抜いた爪はやがて必ず生えてきますが、食い込んだ爪
                   による皮膚の炎症が解除されたことで腫れが退くため
                   理想的には新たな爪が周囲の皮膚につっかえること
                   なく順調に指先の皮膚の上に延びてくれれば一件落着
                   ですが、より薄いタイプの爪でスポーツなどを
                   継続して行っている場合、また食い込んでくる可能性
                   もありますので、再発予防のために、通常より長く
                   軟膏を塗り続けるとか、前述のテーピングを日常的に
                   行うとかのケアを行った方がよいかと思われます。

               ・
爪甲形成術:単純抜爪では後日必ず爪が再生しますので
                   湾曲の強い爪はこの方法でもやがてまた湾曲した爪が
                   生えてきて皮膚に食い込んでくる可能性が高いです。
                   単純抜爪で再発の可能性が高く、かつ、
                   爪の食い込みによる症状が強い場合、より根治的な
                   方法が必要な場合があります。
                   甘皮(爪小皮)の奥にある爪を作る細胞のある部分
                  (爪母;そうぼといいます)を何らかの操作により
                   除去してここから爪が生えてこなくする外科的方法を
                   爪甲形成術といいます。
                  
                   これらの中で、爪母の部分を純粋に外科的に切除する
                   方法と、フェノールという薬品で化学的に腐蝕させて
                   爪母細胞を消滅させる方法がよく知られます。
                   純粋に外科的な方法は従来主として形成外科領域で
                   考案、改良されてきていますが、主流となる方法は、
                   爪の食い込んでいる部分を周囲の皮膚もろとも楔形に
                   切除し、残った爪のへりに小孔を開けて糸を通し周囲
                   の皮膚としっかり縫い合わせるというものです。
                   この方法で治療効果を確実なものにするには、
                   爪の根っこにある爪母を確実に除去する必要があり、
                   したがって皮膚・爪の切除部分をやや大きめに切除
                   した方が確実ではありますが、そうするとやや局所
                   への侵襲が大きくなり、術後数日はできるだけ局所を
                   安静に保つ必要があり、したがって原則として
                   入院治療が望ましい、ということになり、
                   当法人のように外来診療を行っている施設では
                   なかなか行いにくい、さらに、侵襲の強い分、
                   より術後疼痛が強く出血もある程度予測されるという
                   難点があります。
                  
                   この難点を見事に解決する優れた方法にフェノール法
                   という方法があります。
                   これは爪母の部分をフェノールという薬品で化学的に
                   腐蝕させて消滅させるというもので、爪の食い込んで
                   いる部分を爪母部分までまっすぐ切除するまでは
                   単純抜爪法と同じなのですが、その後爪を抜いたあと
                   の小さな空洞に露出している(目には見えない)爪母
                   細胞をフェノールを浸した綿棒を何回も押しつける
                   ことで消滅させるというものです。
                   フェノール処理後は縫合は行わず、傷が落ち着くまで
                   毎日軟膏ガーゼをあてるという処置を行います。
                   薬品で焼くために傷が乾くまでの日数は単純抜爪
                   よりは数日長いですが、周囲の皮膚の切除も行わなず
                   糸で縫合することもないため、術後の安静が
                   ほとんどいらないという利点があります。

                   手術当日は若干の出血が予想されるためやや厚めに
                   包帯を巻く必要がありますが、翌日からは小さい
                   軟膏ガーゼを当てるだけで充分で、術後3日目には
                   そのまま入浴も可能となります。
                   爪母を消去した爪の部分からはもう爪が生えてきませ
                   んので、この部分はやがて周囲の皮膚で覆われます。
                   その結果、術前より幅の狭くなった爪になって
                   落ち着きます。
                   診療所レベルで難治性の強烈な巻き爪はこの
                   フェノール法で威力を発揮する可能性が高く、
                   繰り返す巻き爪に対し、もう再発したくない、
                   しっかり治したいという方はぜひ受診されて担当医と
                   相談されてはいかがでしょうか。
                  
                   ただ、若年者のさほど巻いてはいないが薄い
                   かみそり状の爪が脇の皮膚に刺さってつらい、という
                   場合は、この方法でも再発する可能性がありますので
                   この場合もどの方法が相対的にベストなのか慎重に
                   担当医とご相談されては、と思います。
 


おわりに 

 ここには紹介しきれていませんが、巻き爪・爪周囲炎の治療法は専門書を
 ひも解くと、保存的治療、外科的治療ともにかなりの方法が考案されている
 のがわかります。
  これはとりもなおさず、巻き爪・爪周囲炎で苦労している人々が古今東西いかに
 多数いたか、いるか、そして今後も発生するであろう、ということを示しています
  それはまた、この疾患の症状の微妙なヴァリエーションも大変多岐にわたっている
 ことを示唆しているようにも思えます。
  巻き爪・爪周囲炎で苦しんでいる方々が最も自分にあった対処法を
 廣仁会ドクターとの診察の中で見出して頂ければ望外の喜びです。

                                            
                     野幌皮膚科医院 院長 冨澤 幸生
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 09:52| 北海道 ☁| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月26日

意外に多い爪のトラブル:巻き爪・爪周囲炎A

巻き爪・爪囲炎の治療 

 さて、ではこの巻き爪・爪囲炎をどう治療すればよいか、ということになりますと、
考え方としては先に述べた巻き爪の発病・悪化要因を可及的に取り除く、ということになります。
つまり、爪の角・へりが皮膚を圧迫して刺さりこむ状態をなんらかの方法で改善する、
ということになります。

 以下に順を追ってお話します。

その1:爪が食い込んでいるのだから、食い込んでいる爪の先の部分を
    爪切りで切ればよい
という考えはもっともなのですが、
    ひとつ注意が必要です。
    
    それは、食い込んでいる爪を爪切りなどで、斜めに三角形に切ることは、
    とりあえずの応急処置としてはやむを得ない場合もありますが、
    この処置は実は巻き爪の悪化要因である深爪をまた新たに作り出している
    ことになり、この処置により短くなった爪が伸びていって後日さらに深く
    皮膚に食い込んで症状を悪化させることが非常にしばしばあるのです。
    
    従いまして、もし現在の痛みの軽減のためにやむを得ず爪の角を落とす
    のであれば、その後のアフターケアをしっかり行って新たに爪が
    食い込まないように対策を講じる必要があるのです。
    もっとも、爪の角を切りたくても食い込んだ爪の周りの皮膚が
    腫れてしまって、爪切りが入らず切りたくてもできない、という場合は
    別の方法が必要になります。


その2:爪を切らないで食い込みを少しでも軽減する工夫(保存的治療)

    食い込んだ爪による周りの皮膚への刺激・圧力を軽減する工夫・処置には
    これまでにさまざまな方法が考案されています。
    まず外科的手法によらない保存的方法をいくつか紹介します。
      
     ・
テーピング:
     伸縮性があって粘着力の強い弾性テープを短冊状に切って
     食い込んでいる爪の横に貼り、下方にひっぱりながらぐるりと
     らせん状に指に巻いて、食い込んだ圧力を軽減する方法です。
     症状の軽い場合ならこの方法でも改善が期待されますし、
     どのようなタイプの巻き爪にも適用できる便利な方法です。
     スポーツを行う人は日常的にこの方法を取り入れるとよいのでは
     ないかと思います。
      
     
     ・
小綿球をあてがう:
     皮膚に食い込んでいる爪の角を少し持ち上げてから、その下に脱脂綿を
     小さく手ごろな大きさに丸めてあてがって爪からの圧力を緩和させる
     方法です。
     この時食い込んでいる爪が少しでも浮くように上に起こすと
     より効果的です。
     家庭で行う場合は、やや長く入浴したり熱めのお湯をくんだ洗面器に
     足を数十分浸しておいて、爪が多少柔らかくなったところで
     静かに起こすといいと思います。
     私たちの診療所などで行える方法としては、爪をつまんで起こす
     器具である鉗子(かんし)をアルコールランプなどで熱してから爪に
     当てがって起こすと爪の巻きが開きやすくなり、より効果的です。
      
     
     ・
抗生物質の内服、外用:
     爪囲炎はほぼ常に爪の角が大なり小なり皮膚に食い込んでいるため、
     皮膚が傷ついて通常の皮膚よりも化膿菌が多く付着している
     ことが普通です。
     したがって、このような場合普段から入浴、洗浄など清潔を心がけなければ
     なりませんが、爪の食い込みの傷からこれら化膿菌が侵入して大なり小なり
     二次的な細菌感染を併発し、腫れ、発赤、痛みなどの炎症症状が
     悪化することがしばしばあります。
     このような場合、患部の清浄化に加え、化膿菌を殺す作用を持つ抗生物質が
     含まれた軟膏の外用ないし抗生物質の内服を行うと腫れがひいて
     楽になります。
     痛みが強い場合には消炎鎮痛剤の内服も行うことがありますが、
     これは原因療法というよりは対症療法の意味合いが強く、
     鎮痛剤を何日飲んでも効果が現れない場合は漫然と続けずに、別の方法を
     考慮する必要があるでしょう。
      
     
     ・
チューブ挿入法:
     食い込んだ爪によって生じた傷から赤い肉芽が増殖して爪の角を覆い
     隠してしまって爪を起こすことが難しい時に試みられることがあります。
     点滴用のプラスチックチューブを1センチほど切り取ってきて、
     これに縦方向に切り込みを入れます。
     そしてこの切り込みの隙間に爪を差し込むと皮膚側はチューブの丸い
     背の部分で爪から守られる格好になります。
     この状態でチューブを患部の奥まで(痛みが我慢できる範囲内で)
     挿入して固定し、爪からの鋭的圧力を緩和する方法です。
     うまくいくと大変有効ですが、はずれやすい、重症の爪周囲炎では痛くて
     挿入が
困難であるなど、この方法で効果が期待できるケースの選択が
     必要です。
      
     
     ・
化学的腐蝕:
     肥大した赤い肉芽がある場合、この肉芽のせいで症状の悪化・遷延を助長
     することが多いため、肉芽を何とかして除去・縮小させる必要があります
     肉芽に対し硝酸銀などの薬品を塗布し、化学的に腐蝕させて肉芽を
     縮小させることがありますが、多少刺激感を伴います。
     最近では入手がやや困難になってきています。
     湿疹・皮膚炎の治療に日常的に用いられるステロイド外用剤は肉芽を
     縮小させるという薬理作用を持っているため、
     一時的にこの外用剤を用いることもあります。
   
   
形状記憶ワイヤーを使用:
     比較的手法が簡便で痛みを伴わずにそれなりの効果が期待できる
     かなり「すぐれもの」的な方法と思われます。
     この方法を行うためには爪が皮膚より数ミリ伸びていることが必要です。
     爪がきっちり短く切りそろえられている場合は多少延びるまで
     待たねばなりません。
     爪が必要な長さに達したところで伸びた爪の左右2ヶ所に小さく穴を開け、
     ここに形状記憶合金でできた細いワイヤーを「へ」の字型に
          挿入するのです。
     こうすることで「へ」の字型に湾曲したワイヤーの復元力、
     つまりまっすぐになろうという力が恒常的に爪甲にかかることになり、
     この復元力により爪甲の湾曲が緩和されて食い込みが軽減する
     というものです。
     通常の保存的治療になかなか反応しない、かといって、痛みを伴う
     外科的治療はどうしてもしり込みしてしまう、という場合、
     まず試みるべき方法と思われます。
     
     当法人では持病を多数抱えた体の不自由な多数のお年寄りや障害者の方々を
     対象に在宅往診部による往診事業も行っていますが、
     往診部を利用される方々の中には巻き爪・爪囲炎のトラブルを訴える方は
     ことのほか多く、ワイヤー法による治療はこれらの方々に
     大いに威力を発揮しています。

 次回は、治療その3以降のお話です。

                        野幌皮膚科医院 院長 冨澤幸生
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 12:18| 北海道 ☀| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月31日

意外に多い爪のトラブル:巻き爪・爪周囲炎

今回は爪の話をいたしますが、まずはじめに、
誤解されている方がいらっしゃるかもしれませんので言っておきますと、
爪は皮膚の一部の器官なのです。
よく爪に何らかの症状が出た場合、この治療はどこに行けばよいのか、
外科なのか、整形外科なのか、などという話をしばしば耳にしますが、
爪は骨などとは関係がなく、皮膚の細胞が指先を保護するために特殊化したものなのです。
したがって、爪の病気は一義的には皮膚科で診療されるべき疾患なのです。
爪の病気とひとくちにいってもさまざまなものがありますが、
受診される患者さんの頻度からいうと、最も多いのが
爪の水虫;爪白癬(はくせん)で、次に来るのが巻き爪・爪周囲炎ではなかろうか、
という印象で、実は意外に多い皮膚疾患です。
今回はこの疾患の話をします。
 

巻き爪・爪囲炎とは
 
 巻き爪はほとんどの場合、足の最も大きなゆび(第1趾)の爪に生じます。
基本的症状は爪の固い部分;爪甲(そうこう、といいます)の
両端の角(かど)がそれを取り囲む皮膚に食いこむことで生じる痛み、
発赤、腫れといった炎症症状ですが、一口に巻き爪といっても
そのタイプは一様ではありません。
この症状が生じるタイプは大きく分けて二つに分けられるように思います。

 ひとつは、爪の巻き具合は軽度かほとんどないのですが、爪の厚さがむしろ薄く、
あたかもかみそりのような状態になって周囲の皮膚に刺さりこむものです。
このタイプでは常に周囲の皮膚に爪の鋭的刺激が加わり続け、
刺激に対する反応として皮膚は腫れ、赤みを帯び、やがては肉芽(にくげ)
というすぐ出血する真っ赤な血管のかたまりからなるこぶが増殖して、
さらに爪への圧迫を助長するという悪循環を生じます。
このタイプは10代から20代の比較的若年の世代、
それもスポーツ活動を盛んに行う人たちに多い印象を受けます。

 第2のタイプはまさに名前通りの巻き爪で陥入爪(かんにゅうそう)ともいい、
爪甲は馬の背に載せる鞍(くら)のような湾曲した形をなし、
多くの場合爪の伸びが遅延しているため爪甲は厚く固くなっています。
この湾曲した爪甲により圧迫された両側の皮膚あるいは湾曲した爪の内方に
挟まれる形になった皮膚に痛みを生じるのです。
このタイプでは爪の湾曲は比較的ゆっくり生じるため、
見た目はたいそう湾曲して食い込んでいても、その状態になれてしまって
不都合をまったく生じない、という方も時にいらっしゃいます。

 いずれのタイプにしても、発病ないし悪化の誘因として、
爪の切りすぎ(いわゆる深爪;ふかづめ)、過度の爪甲部への圧力の負荷があげられます。
爪を定期的に切ることは衛生上大切なことなのですが、美容的見地からか、
皮膚から遊離して離れた爪甲部分が少しも残らないようすべて
きれいに切り取ってしまうといった習慣があると、ときに爪の角が皮膚に食い込んで、
症状発現の出発点を形成することになります。
このような状態のときに持続性の圧迫、例えば足先がぶつかるようなきつい靴や
かかとの高い靴を長時間履いている、とかスポーツ、特にサッカー、バスケットボール、
走り幅跳びなどのような足先に強い荷重が頻繁にかかるような運動を
日常的に行うことによって、深爪をして短くなった爪が角の皮膚へめり込んでしまい、
この刺激のために皮膚が腫れてきて、爪の食い込みが相対的に増強します。
ここで皮膚の表面が爪により傷ついて破られるとその傷をふさぐために
肉芽(にくげ)という毛細血管のかたまりからなる組織が増殖してくるのですが、
爪からの刺激が持続すると肉芽の増殖の信号が出っぱなしという状態になって、
肉芽のかたまりがどんどん大きくなることがしばしばあります。
この時、ふさがれない皮膚の傷から化膿菌が入り込んで細菌感染を起こすこともまれではなく、
そうなるともう我慢しきれずやむなく医療機関を訪れる、ということになります。

 次回は巻き爪・爪周囲炎の治療のお話です。

                      野幌皮膚科医院 院長 冨澤幸生
posted by 医療法人社団 廣仁会 at 09:50| 北海道 🌁| 一般皮膚科治療 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする